モロコの仕掛け&釣り方

モロコってどんな魚?

九絵・垢穢 スズキ目ハタ科

外洋に面した水深20~70mほどの潮通しのよい岩礁帯に生息し、群れを作らず定住性が強く岩と岩の間・海底の根のえぐれ・洞窟などを棲みかにしています。

ハタ科の魚で体長1m体重30kgを超すの巨大魚に成長します。典型的なフィッシュイーターなのですが、体の大きさに似合わず警戒心が強くて臆病な魚だからこそ長生きして巨大な魚に成長出来るようです。

また、エサが目の前に来ないと食いつかないし、1週間に一度しかエサを食べないとも言われているので釣るのが難しいのかもしれません。さらには遊泳力が弱く不器用なため傷ついて弱っているエサぐらいしか食べられないので、泳がせ釣りであってもデッドベイトで問題ありません。

体側に黒っぽい横縞模様があり、幼魚は模様がハッキリしていますが成長するにつれて模様が不鮮明になっていきます。

モロコは全てメスとして生まれ、大きく成長してからオスに性転換して子孫を残すと言われています。

1日頑張ってもコツンともアタリが無いのは当たり前で、1シーズン10回やって1匹でも釣れれば上出来と言われていますが、モロコを釣り上げれば大きな大きな勲章となる幻の魚です。

針がかりした直後は超重量級のパワー&瞬発力で突っ込み、合わせが早すぎればスッポ抜け遅すぎれば根に潜られてお終い。相撲の「たちあい」のような瞬間的な駆け引きがモロコ釣りの魅力です。水圧の変化に弱く、10mほど巻き上げてしまえば浮き袋が膨らんで比較的すんなりと上がってきます。

南伊豆で釣れるモロコは20kg前後が多く10kg以下のモロコが釣れることは稀です。
東日本では「モロコ」西日本では「クエ」九州では「アラ」と呼ばれて「ちゃんこ鍋」の具材として相撲界では馴染みの深い魚で、市場で取引されるハタ科の中で最高級とされています。

獰猛な顔つきには似合わない淡泊ながら脂がのった白身の上品な味わいが「クエを食ったら他の魚は食えん」と言われるほどに珍重され、フグよりも美味しいと賞されています。

皮と身の間にゼラチン&コラーゲンがたっぷり含まれ一度食べたら忘れられない独特の味わいですし、美容と健康のアンチエンジングにも最適です。透明感のある刺身と鍋は天下一品で、特に白濁した出汁の鍋は絶品です。骨から良い出汁がでるのは勿論のこと肝や胃袋も美味しく食べられるので捨てるところがありません。

漁獲量が少ないためにほとんど市場から高級料亭へ直行してしまい一般の魚屋さんには出回らないので、釣った人にしか味わえない最高の贅沢かもしれません。

外道:サメ、ウツボ、カンコ、カンパチ、ハタ、ヒラマサ、ブリ

モロコ仕掛け一覧

竿 モロコ竿 or 泳がせ竿
根元がしっかりして穂先の柔らかいもの
リール 大・中型トローリングリール、大型電動リール
ウィンチ=最大ドラグ20kg以上、ギア比1:1~2:1
スタンディング=最大ドラグ20kg以上、ギア比4:1~
道糸 PE12~20号
ハリス 80号 2m
クエ針30号~40号
先糸 80~100号 2~3m
200号(サバ釣り用100号前後)
捨糸 16~20号 30~60cm
キーパー 丈夫な物
エサ 活サバ(冷凍サバ)、イカなど
その他 サバ釣り用の竿&リールとフラッシャーサビキをご用意してください。
モロコの引きは強烈なので針やサルカンを強固かつ確実に結んでください。
根掛かりが多いので仕掛け&錘を余分にご用意してください。

※愛丸特製仕掛けもご用意しています。

モロコ釣期&食べ方

釣期 食べ方
1月 刺身
2月 焼物
3月 煮物
4月 揚物
5月 鍋物
6月 蒸物
7月 干物 ×
8月 獣肉に近いワイルドな味わい
9月
10月
11月
12月

モロコ釣り料金

乗船料 ¥15,000(税込み)
下田沖~神子元沖~石廊崎沖周辺
(エサ)・氷付き
利島遠征 ¥20,000(税込み)
(エサ)・氷付き
愛丸特製仕掛け 1組¥3,000
針&ハリスのみ 1組¥1,500
錘200号 1個¥1,000
フラッシャーサビキ 1組¥500
◎貸道具無料(竿・リール・キーパー・バッテリー等) ※竿の破損は修理代頂きます。
※貸道具(ウィンチ・スタンディング)をご希望の方は必ず予約時に申込んでください。

モロコ釣り出船時間

日時 集合時間 出船 投入 納竿
4月1日~9月30日 4:30 5:00 6:00 13:00
10月1日~11月31日 5:30 6:00 6:30 13:00
12月1日~3月31日 6:00 6:30 7:00 13:00
※全て午前出船です。
※釣り物やポイントによって時間が異なりますので、TEL確認をお願いします。※エサ釣りに限り投入時間前から開始しますので早めに集合してください。

主なモロコ(クエ)釣りのポイント

◎南伊豆~下田の海底は起伏に富んだ岩礁帯が多く大小問わず広く無数に根が有り、エサとなる小魚等も豊富なのでモロコ(クエ)を育む環境に適しています。

初めてでも簡単?? モロコの釣り方♪♪

レンタル&仕掛け
愛丸ではモロコ釣りにカスタマイズしたムクのワンピースロッド&リールを無料でレンタルしています。
愛丸オリジナル・ロッドは高密度グラスファイバーのムク素材なので折れることはありませんから安心してお使いください。
モロコ釣りの道具を揃えるのは中々大変なのでとりあえず貸し道具から始めてみてください。
仕掛けも船に沢山積んでありますのでいつでも言ってください。
ハリスが太いので上手く結べなかったりサルカンへの接続が不安な方は特製仕掛けを使ってください。

1.準備
モロコ釣りとサバ釣りの道具&仕掛けを用意してください。
モロコの引きは強烈なので針やサルカンを強固かつ確実に結んでください。
キーパーのネジを充分に締め付けてしっかりと固定してください。念のために尻手ロープも結んでください。
※ご自分の体力や技術に見合った釣法を選んでください。
★ウィンチ釣法=キーパーに竿を着けたままヤリトリする釣法
★スタンディング釣法=竿をキーパーから外して手持ちでヤリトリする釣法

2.サバ釣り


フラッシャーはこんな仕掛けがいいですね♪
ケバケバが大きすぎたり同じ色ばっかりだとたまに全然こない時があります!!
船長の投入の合図でフラッシャーサビキを投入します。サバは移動が速いので速やかに投入してください。

指示棚の手前からスプールを指で押さえて落下スピードをゆるめ、アタリ(道糸が止まる)があったら中低速で巻上げて追い食いさせてから巻上げてください。早めに巻き上げを始めないとサバが暴れて手前マツリしてしまいます。

サバ以外にもソウダガツオ・イナダ(ワカシ)・イサキ・ハチビキなどなんでもOKです。
状況でサバが釣れてない場合は冷凍の餌のストックがあるので持っていきます。もし特餌があるようでしたら是非使ってください。1人10匹ほど釣ればOKです。

3.エサ付け
針をサバの下あごか口の中から頭の中心に通すか、背掛けにします。
モロコは泳力が弱く不器用なので元気なサバより弱ったサバをお勧めしますが、死んだサバでも全く問題無しです。
※乗船者が多い時はオマツリ防止のために生きた元気なサバは控えてください。

4.投入
サバと錘を優しく水面に放ち、リールのクラッチをフリーにしてスプールを指で押さえながらゆっくり落下させます。

5.着底
錘が底に着いたら素早くタナ(3m~5m)まで巻き上げます。
根魚なのでベタ底のイメージがあるかもしれませんが、モロコは上を見上げてエサを待っているので高いタナの方がアピール出来るし根掛かりの予防にもなります。
ハリ掛りしたら根に潜られないようにリールのドラグを最強に設定(ドラグレバーを最後まで押し込む)にしてください。

6.誘い
基本的にはハタ釣りと同じなので海底の地形をなぞるようにまめに(30秒~1分ごと)タナを取り直します。

起伏の激しいガチャガチャした根や急激にカケ上がってくる尖った根を攻めるので、まめにタナを取り直すことで誘いになるし根掛かりの予防にもなります。

潮の流れや水温や水色などの条件が揃わないとなかなか釣れませんが、諦めずに根気よく誘い続けてください。

根が上がってくる時はいったん高めに(5~10m)巻上げてから底ダチを取り直してください。潮が速いときは頻繁にタナを取り直さないとアッという間に根掛かりしてしまいます。

根掛かりを怖がってばかりいてはモロコは釣れません。タナの取り直しを誘いと考えて『攻めの釣り』がモロコを釣るコツになります。

潮の動きはその都度アナウンスしていきますが、特に潮が弛む瞬間や動き出す瞬間が最大のチャンスになるので気合いを入れてください!!

7.根掛かり
根掛かりした時は竿で煽らずキーパーか根切り棒に巻き付けてください。竿で煽ると竿やリールを破損します。

ただ引っ張るだけでなく思いっきり引っ張ってから一瞬で弛めると外れることもあります。
道糸をキーパーか根切り棒に巻きつける時に交差させてしまうと摩擦熱で切れてしまいます。

8.アタリ!!
アタリはズドンッと一気に引き込むので向こう合わせでOKですが、中にはコツコツ…ズドンってアタリもあるのでサメと決めつけずに少し我慢も大事です。巻上げが早すぎればスッポ抜け遅過ぎれば根に潜られる場合もあります。

★ウィンチ釣法
竿が根本までしっかりと曲り込んでから巻上げてください。

★スタンディング釣法
猛烈な突っ込みを耐えてから渾身の力で竿を立てて巻上げてください。
※ドラグ設定が20kgあれば20kg級のモロコでもほんの数cmしか道糸が出ないので焦らずにヤリトリしてください。

モロコは水圧の変化に弱いので、10mほど巻き上げてしまえば浮き袋が膨らんで比較的すんなりと上がってきます 。

9.巻き上げ
★ウィンチ釣法
とにかく巻けるだけ一気に巻いてください。

★スタンディング釣法
竿尻は股関節か恥骨辺りにあててください。ヘソにあてると腹筋に余計な力が入って体力を消耗します。

なるべくグリップの先側を握った方が楽にポンピング出来ます。
ポンピングで道糸を緩めてしまうと針掛かりが浅い場合には外れてしまいます。

10.浮上
ボコッ!!って浮かんでもハリスを弛めると針が外れてしまうことがあります。

11.取り込み
最後はギャフで取り込んでお終いです♪♪
(ギャフ入れはちょっとしたコツがあるので船長にお任せください。 )

番外編.サメ
モロコ釣りで釣れてしまうサメは巨大で強烈なものもいますので充分気をつけてファイトしてください。

ハリスを手繰る時に手に巻かないこととハリスを切った時にオモリが跳ね返って飛んで来ることがあるので充分気をつけてください。

ハタ釣り
モロコが釣れなかった人や苦い思いをした人は是非ともハタ釣りをやってみてください。
魚の大きさは違ってもタナの取り直し方やアワセのタイミングが同じですし、モロコ釣りは夏がメインになりますが秋から春にかけてのハタ釣りで底物釣りの感覚を養ってみてください。
ハタもモロコに勝るとも劣らないくらいとても美味しい魚ですよ。

大船長
大船長
経験豊富な俺に任せろ!!
じゅにあ船長
じゅにあ船長
モロコ釣りはサバを釣ってからやる予定でいます。
状況でサバが釣れてない場合は冷凍の餌のストックがあるので持っていきます!!
もし特餌があるようでしたら是非使ってください。